最近、「0005」で始まる電話番号からSMS(ショートメッセージ)が届くことがありませんか?
このような番号からのSMSは安全なのか、それとも詐欺の可能性があるのか、不安に思う方もいると思います。
この番号は「共通ショートコード」や「キャリア共通番号」と呼ばれ、日本の主要携帯電話キャリア(NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイル)が共同で発行している特別な送信元番号です。
「0005」で始まる番号からのSMSは何者?

この番号は、携帯4社が事前に利用目的などを厳しく審査し、通過した法人(企業)にのみ割り当てられる番号です。
いわば携帯各社のお墨付きで、「この番号でSMSを送っているのは信頼できる会社ですよ」という証明になっています。
従来は企業がSMSを送る際、キャリアごとに別々の短縮番号を使う必要がありましたが、共通番号「0005xxxxxx」を使えばどの携帯会社宛でも同じ番号でSMS送信が可能になります。
そのため受信者側も混乱しにくく、「見覚えのない番号だけど0005から始まっているから、どこかの企業からの連絡だな」とひと目で判断しやすくなります。
通常の電話番号(例:090や0120など)は、技術的に発信元を偽装される恐れがありますが、共通番号「0005xxxxxx」は携帯キャリアによって発行・管理されているため、第三者が勝手にこの番号を使ってSMSを送信することはできません。
そのため、「0005」で始まる番号自体は公式機関や企業からの通知に使われる信頼性の高い番号です。

携帯各社の公式情報について
携帯各社も、この「0005」で始まる共通番号制度について公式に案内しています。
NTTドコモは公式サイトで、「共通ショートコードは『0005』から始まる8~10桁のSMS送信元表示名」であり、「ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯4社が企業単位で審査・発行している番号」であると説明しています。

au(KDDI)も「+メッセージ(RCS)の安心・安全」の案内ページで、第三者によるなりすまし防止のために携帯4社で事前審査を行い、審査通過した企業にのみ『SMS共通番号』を発行していると説明しています。
加えて、審査済みの企業であれば+メッセージアプリ上で公式アカウント名や認証マークが表示される仕組みも導入しています。
(※これはRCSアプリ上の表示機能ですが、SMSにも共通番号が使われている点で共通しています)
最近では、多くの企業が公式SMSに共通番号を採用し始めています。
たとえば、銀行、クレジットカード会社、携帯会社、ECサイト、宅配業者などが自社の案内に0005番号を利用し、お知らせページなどで自社の共通番号を公表しているケースも増えています。

0005からSMSを送信している企業例
イオンモバイルでは、公式SMS送信元として「0005025260」という共通番号を取得したと発表し、「今後イオンモバイルから公式にお知らせするSMSは発信元番号が(0005025260)で固定される」と案内しています。
そして「発信元番号が『0005025260』以外のSMSは当社からの公式メッセージではありませんので、詐欺などの疑いがあります」と明確に注意喚起しています。
これはつまり、悪意の第三者がイオンモバイルを装ってSMSを送る場合、共通番号を使えないため別の番号から送ってくるはずで、そのようなSMSは信用しないでくださいという意味です。
金融会社の事例
消費者金融のアコムも、自社のキャリア共通番号「0005020001」を取得し、「発信元番号が『0005020001』と表示されているSMSはアコムから送信しているものですので、ご安心ください」と案内しています。
このように、金融機関や通販サイト、各種サービス提供企業が公式サイト等で「当社のSMSはこの番号から送ります」と公表し始めています。
受信者側も、その番号と内容が一致していれば本物だと確認できます。
もし「0005」番号から届いたSMSでも疑わしい場合
たとえばメッセージ自体に心当たりがない、記載のURLが公式サイトと違う気がする、といった場合は、そのSMSに直接返信したり記載のリンクにアクセスしたりせず、一旦その企業の公式ホームページやカスタマーサポートに問い合わせて確認するのが安心です。
共通番号は各社で重複がないよう管理されているため、「0005xxxxxx」の番号をインターネットで検索すると、その番号を使っている企業の情報が見つかる可能性があります。
